4062750961 ドキュメント 戦争広告代理店
高木 徹

講談社 2005-06-15
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著者はNHKのディレクター。NHKスペシャル『民族浄化』を本にしたもの。

ボスニア紛争に焦点をあて、アメリカPR企業の「陰の仕掛け人たち」に注目した力作。人々の血が流される戦いが「実」の戦いとすれば、ここで描かれる戦いは「虚」の戦いである。

たんたんとした記述の中に空恐ろしさを感じた。

ボスニアを「善」、セルビアを「悪」とする。キャッチコピーが「民族浄化」と「強制収容所」だった。

欧米人のトラウマともいえるナチスを想起する言葉を並べ連ね、マスコミを動かし、ミロシェビッチ大統領を悪の権化に仕立てあげたのである。

 PR会社としては紛争を作り出したわけではなく、結果的には解決を早めたという主張をするだろうが、戦争が終わっても遺恨が残っていることを忘れてはならないだろう。

この前の衆議院選挙における自民党大勝利の裏にはPR会社がついていたという話もある。今後、情報が過多になるうえでいかに自身に有利な情報を届けていくかというPR戦略の重要度は増すだろう。

余談だが、タイトルも「戦争PR会社」とせずに「戦争広告代理店」としてこともPR戦略だろう。

▼Wikipedia-ボスニア紛争-
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%82%B9%E3%83%8B%E3%82%A2

▼東京新聞-陣営PR会社とは-
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050825/mng_____tokuho__000.shtml

▼セルビア・モンテネグロ、同胞対決に苦悩 W杯地区予選
http://www.asahi.com/sports/wc2006/TKY200510180275.html