この『ブラック・ジャック創作秘話』手塚治虫先生の関係者のインタビューをもとに先生の思い出を漫画形式で紹介している作品。
先日、発売になったこのマンガがすごい! 2012で男性部門1位となっています。
■締め切りはいつもギリギリ
いつも締め切りギリギリの手塚先生ですが、ある日、仕上がった原稿が面白いかどうかをアシスタント一人ひとりに確認した、皆がOKを出していたのに、とあるKYのアシスタントに「ちょっとイマイチかな~って」と言われて、急きょ書き直しを決意します。
締め切りはとっくに過ぎているのに、さらに8時間待つように担当の編集者に告げます。
もちろん、当時のチャンピオンの壁村編集長は「ふざけるな」と激怒します。
そんな中、手塚先生が外向けのベレー帽など被らず、裸足になりランニングシャツ1枚になって、エアコンが止まった部屋で原稿用紙に顔を近付け、刻みつけるように原稿を描いている様子は圧巻。
激怒する一方で、壁村編集長は印刷会社に「テメェ誰に向かって言ってるんだ。ブッ殺すぞ。手塚が書くって言ってるんだ!黙って待ってろ!!」と信じてサポートしています。
常によりよいものを作ろうとする気迫がにじみ出るシーンです。
ほかにも「アメリカから原稿を指示する話」「アニメ映画を作成する話」など漫画の神様といわれた手塚治虫先生のイメージしかなかったですが、圧倒的な人間くささで漫画に命をかけた手塚治虫が描かれております。
常に締め切りに追われる手塚先生が何でそこまで仕事を詰め込むのかと思いきや、当時のマネージャー氏によると、手塚先生は「忙しくても仕事を断るな」と言われていたのだそう。
先生曰く「1本でも10本でも同じ! いつでも僕はしめ切りギリギリなんです!」。
終わった後でもより面白くするために常に考え続けている姿勢は見習わなければならないですね。

特に引っ越し予定もないのに、見てしまう不動産のサイトがある。東京R不動産だ。
東京R不動産は不動産のセレクトショップを標榜しており、普通の不動産紹介では拾いきれないような、物件の隠れた魅力を掘り出している。
本著はそんな東京R不動産の説明や働き方が書かれている。目次は下記の通り。
序章 僕らの新しい働き方
第1章 東京R不動産の仕事
第2章 会社員とフリーランスの間
第3章 良いとこ取りの組織論
第4章 ビジネスとおもしろさのマネジメント
第5章 やりたい仕事をして生きる
東京R不動産は色々な物件を足をつかって、集めてくるため、フリーエージェントスタイルで運営されている。
フリーエージェントとはダニエル・ピンクの『フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか』で一躍有名になった働き方で、組織に所属するのではなく自由裁量で働くやり方である。アメリカでは四分の一がこの働き方を選んでいるそう。
本著では、フリーエージェントスタイルについて下記のように説明している。
簡単にいえば、組織に所属せず、個人がプロジェクト単位で契約を結びながら、チームとして自分のやりたいことを実現するための働き方だ。
これは、プロ野球選手で例えるとわかりやすい。プロ野球では、選手たちは基本的に個人事業主だ。選手は球団と「契約」し、成果に応じて報酬をもらう。
個人の成果が低ければ年俸は下がり、高ければ上がる。しかし、個人の成果の前にまずチームが勝たないといけない。選手はチームが優勝するという共通の目的を持っていて、個人プレーヤーでありながら、チームが優勝するためにがんばるのだ。
もちろん、自由だけではなく、スキルも必要になってくる。
会社に所属することが時代遅れという話ではなく、個人の相性の問題である。
働き方が新卒ではいり、定年までつとめるという画一的な形から複数の働き方ができるような世の中になっているということだ。
自分にあうスタイルを考えるのに一読するとよいかもしれない。
機会があったので札幌にグルメ旅行にいってきました。
行ったお店をご紹介。
一日目 朝
・鮨の魚政

朝食は、札幌中央卸市場の丸果センター内にある市場寿司の鮨の魚政。
市場関係者や常連が多く、一見さんはちょっと肩身が狭いかもしれないが、それでも行く価値のあるお店。
市場に多い、基本は魚の新鮮さを押すタイプですが、しっかりとした仕込みもしてあり、そして安い。
お腹いっぱい食べても、一人3000円はいかないです。
一日目 昼
・日本料理 とらや

北海道は魚だけではなく、野菜もうまいということで、いろいろな野菜を食べさせてくれるとらやへ。
ランチコース3000円をオーダー。
地場の野菜をいろいろとアレンジした仕込みがいい仕事しています。
料理もさることながらそれぞれの料理にあわせた器もすばらしく、より美味しくいただきました。
一日目 夜
・マジックスパイス 札幌本店

札幌といったら、スープカレー発祥の地。そんな札幌においてマジックスパイスはスープカレーブームの火付け役と言われる名店。北海道限定のチキンカレー北恵道をオーダー。
北海道の野菜とチキンがたくさん入って、あまみと辛味が素晴らしかった。
辛さは7段階あって、一番上の虚空を頼むと店員さんから体調をきかれて、最後にいってらっしゃい!と声をかけられます。

食後のデザートとして、すすきのにある。ミルク村に。
こちらはソフトクリームに130種類のリキュールから、すきなものを選んでかけるデザート。
ソフトクリーム自体も十分美味しく、いろいろなリキュールをかけて、これはどーとかあれは?とかやるカスタマイズの楽しみがあります。
二日目
二日目は小樽をさくっと観光し、札幌締めの昼食は、札幌駅にある回転寿司の根室花まる。

回転寿司と侮ってはいけない。こちらの花まるはネタもしっかりしている。そして安い。
寿司もさることながら、あら汁などの汁ものが美味です。
札幌駅にあり利便性が高い店です。
・感想
1泊2日の食い倒れ旅行でしたが、かなりの満足です。
こういう地方への旅行のときに参考にするのが、さとなおさん著の『極楽おいしい二泊三日
』。
この本にでている店はほぼ間違いないので信頼して、店チョイスの参考にさせていただております。
地方に行く際は、ぜひ読むとよい店に出会えますよ。
高級料理店として有名な京都吉兆の総料理長、徳岡さんの本です。
吉兆というと船場吉兆の賞味期限切れ問題で有名になってしまいましたが、京都吉兆はまったく別経営。(吉兆-wikipedia)
高級料亭の料理人の世界というと、昔ながらの職人の世界だと思い込んでいてましたが、徳永さんは「レシピは全員に公開する」「新卒採用をする」「新人にも最初から包丁を持たせる」といった、料亭業界の常識を覆す施策を次々と実行。
他の料亭がつぶれていくなか、京都吉兆、ミシュランで3つ星まで獲得するようになりました。
そんな施策の数々が満載の本で気になった点を何点か。
・経験が成功の邪魔をする
徳永さん曰く「成功体験は料理人に自信を与えてくれるが、キャリアを積むうちに過去の成功体験に頼るようになり、『この調理法ならお客様は満足するはず』という思い込みが生まれてきます。その結果、ワンパターンで押しつけがましい料理を提供してしまう。これが経験の落とし穴となるとのこと。」
京都吉兆嵐山本店の料理長はなんと30歳だそうだ。
・レシピは全てオープン
徳永さん曰く「料理は科学的なものです。デジタル計で計り、教えてあげれば、若手でも美味しい料理を作ることができます。人を育てたいなら、レシピなどの情報・知識はストレートに教えるべきです。
これまで職人の世界では『見て盗め』という育成法がまかり通っていました。そしていまだにそれを美化する風潮があります。しかし、実際は職人が自己保身のために生み出した若手つぶしにすぎません。もはや情報を出し惜しみする時代ではないと思います。」
京都吉兆は高級料亭なので、なかなかいけないですが、いつかいってみたいなぁ
仲良しのはあちゅうが新刊をだしだので、読んだ。

彼女の初エッセイとなる本著は、大学時代にブログで有名になった著者が大手広告代理店に就職してからのエピソードを切り取った内容になっている。
最近は、おもしい企画をする集団マヨ部で一緒に活動していたりするので、仲良しなのだが、この本は、生身の伊藤春香が存分に表現されている。
なお、せっかくなので個人的にぐっと来たポイントをいくつかご紹介。
・ひたすら書く
はあちゅうは小学校1年生から、今までずーっと日記をつけているそう。ブログも7年目に突入し書くことが日常になっています。彼女と話したりすると、その日に気になったことがすぐにブログにアップされています。
・ひたすら突っ込む
はあちゅうは「この人は!」と思う人に会ったら、「どうやったらその人がつくられるのか」を追求するそう。そしてその要素をすぐ実践する。
他にもいろいろ気になるエピソードや言葉が満載ですよ。くすっと笑うこと間違いなしの本です。
■サインもらってみた。

アメリカのネット靴屋でNo1のザッポス。CEOのトニー・シェイが書いたザッポスです。顧客満足度で有名です。
ザッポスという靴屋は去年に「ザッポスの奇跡」を読んでから注目していたんですが、このネット靴店が顧客満足度がとにかく高い。
顧客に「ワオ!」を届けることを重視し、自社に取り扱いのない製品でも電話のオペレーターが他社製品をネットで調べて教えてくれるとか、最長6時間顧客対応電話に費やしたとかのエピソードが書かれています。
ザッポスの文化は日本の昔の企業に近いかなと思います。効率経営をいくのではなく、ハイタッチの経営です。効率経営の頂点ともいえるアマゾンに買収されたのはとても興味ぶかいです。企業文化などに興味がある人にお勧め。
近年のネットサービスの定着化で、一夜にしてメジャーになるサービスがある。
本書ではバイラル・ループ発生の仕組みの説明から、バイラル・ループに偶然乗って世界を代表するメディアに育ったサイト、Hotmail,Paypal,ebay,Hotornot,Facebook,Myspace,Flickr,Twitterなど、有名な海外のIT企業が、バイラルループを味方につけて急拡大してきた過程を、起業ドキュメンタリータッチで物語る。
多くの起業家たちはバイラルループを意識して設計していた。一人のユーザーが何人のユーザーを呼び込むかを表すバイラル係数や他のバイラルとの相乗効果でサービスを成長させる(ペイパルとイーベイ、ユーチューブとマイスペースなど)方法を考えた。
この本を読んで思ったのは、グローバルでバイラルさせる仕組みの必要性とである。日本ではバイラルしたところで1000万単位でバイラルループが切れてしまう。
近年のサービスにおいて数は力であり、ビジネスの根源になる。
そのあたりを解決することが、今後のサービス設計には必要になってくる。
橘玲さんの新刊。最近のホットな話題を網羅している社会論。
勝間和代現象を代表とする自己啓発ブームとその底流に流れる社会の変化、リナックスのようなオープン・ソースに関わる優秀なハッカーたちとそのコミュニティーのルール、日本の終身雇用と世界的に高い自殺率、ツイッターのような新しいコミュニケーション・ツール、オウム真理教のようなカルト教団や円天のような詐欺商法・・・と複数の事例を挙げているにもかかわらず纏りがあって読みやすい。
根底は進化生物学と動物行動学の概念を用いての社会論という形。
社会を生き抜くヒントとして、橘玲さんは↓の2つをあげる。
・伽藍を捨ててバザールへ向かえ
・恐竜の尻尾の中に頭を探せ
要約すると膨大に広がるであろうネットやグローバルなポジティブな評価の多い世界=バザールに出て、評価を金に変えるには少数の共感者がいる恐竜の尻尾=ロングテールの中のロングテールの中の更に細かいロングテールの中のヘッド=頭を目指せば良いということ。
この主張は特に新しくはないが、能力主義や幸福論を身もふたもなくぶった切った後の内容のため大変面白く感じる。
よい本です。
モチベーションについての新説を記載した本。タイトルにもなっているモチベーションの3段階の説明は↓の通り。
■モチベーション1.0~生物的な動機-サバイバル
ものを食べる、生殖活動を行う、睡眠をとる、など生物が生存を維持するために必要な根源的な欲求。石器時代から人間が持ち続けている基本的なOS。
■モチベーション2.0~与えられた動機-信賞必罰
外から与えられた目標を達成することで、金銭や名誉の獲得を目指す欲求。金銭による成果主義など、信賞必罰に基づく手法が動機づけに用いられる。
■モチベーション3.0~自発的な動機-ワクワク感
人間としての成長、知的興奮、社会への貢献など、単なる金銭的欲求を超えた動機。外部から与えられるのではなく、自分の内面から湧き出る自発的な欲求。
今、社会でもっとも多いのは成果報酬型に代表される信賞必罰のモチベーション2.0。しかしその2.0だけでは機能しないことが増えてきている。
そういう現象にたいして豊富な事例を含めて新しいモチベーションの与え方を説いたのが本書。
本書の中で気になった点を少し引用。
・シンプルな仕事だったらお金を与えればいい。しかしクリエイティブな仕事だったら金銭的な報酬が逆効果になることもある。
・仕事の成果さえあげればどこでいつ何をやろうが構わない、という仕事のスタイルを導入した会社では効率が大幅に向上。しかもこの環境に慣れた人は年収が上乗せされても転職しない傾向が強い。
・クリエイティブな仕事においては「思いがけない報酬」がモチベーションを高めるため、同僚からの予期しない報酬は大きな成果をあげたという。
自分も含めて、周りのモチベーションを上げる環境を作っていきたいです。
■著者のダニエル・ピンクの講演がTEDにありました。
本書の日本語訳版の監修をしている土井さんの帯での言葉
大ベストセラーとなった『FREE』が、これからの勝者になるための企業戦略を説いた本だとするならば、この『Me2.0』は、これからの勝者になるためのパーソナルブランディング戦略をといた本だ。
SNS(mixi,facebookなど)やtwitterの普及で、圧倒的に世界がソーシャルになってきている。
たとえばGoogleを使い、たった数ドルで職を得えた人がいたりする。
実際、これからは組織の時代はおわり個の時代になることは間違いがないだろう。そんなときに必要になってくのがブランド、セルフプロモーションなのだ。
ソーシャルグラフが少・密の時代であれば、まず「ものわかりのよい少数」に中身を評価てもらってからそれをブランドにつなげるでもよかった。しかしソーシャルグラフが多・疎の時代にあって、あなたの価値を問うのは「あなたのことをあまりよく知らない多数」なのだ。
だから、ブランドが先なのだ。
■参考資料
Me2.0 サラリーマンこそ自分ブランドを