最近、お笑い芸人がルネッサーンスと叫んでいますが、この本は純然たるルネサンスを解き明かした本である。わかりにくい歴史の内容を会話形式で書くことによって著者と読者が対話しているように読んでいくことができる。

すごく省略していうとルネサンスとは14世紀 – 16世紀にイタリアを中心に西欧で興った古典古代の文化を復興しようとする歴史的・文化的諸運動ということなのだが、ルネサンスは基本的にダンテの神曲が完成させたあたりから始まったとされている。しかし、本著「ルネサンスとは何であったのか」の冒頭のカラー口絵に「ルネサンス人一覧」という図が載っており、ダンテが登場するのは6番目。この本は一般的な歴史からは自由になっているのだ。

ちなみに、ルネサンスの始祖として置かれるのは聖フランチェスコ、フリードリッヒ2世。ルネサンスなのに始祖が宗教家と政治家としてるんですよ。

著者は文末の対談において

ルネサンスとは、一言でいえば、今までの自分に疑いを持つということですね。そこから始めて、あらゆることに疑いを持っていく。それまで一千年もの間、信じてきたキリスト教にも疑いを持つ。それでは、キリスト教がなかった時代はどうだったのか、ということで、古代復興になっていったわけです。

と述べている。つまり人間の好奇心の爆発がルネッサンスという時代を作り上げたのだ。これって現代社会においても同様のような気がする。戦後の旧来の価値観の崩壊によって常に好奇心をもって行動できる時代に突入したのだ。

歴史から学ぶことは多いのだ。

ルネサンスとは何であったのか (塩野七生ルネサンス著作集)
塩野 七生
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